第四日 サンタさんのバカ…
さてさてドカドカと置かれたプレゼント。
次郎「ううむ。なにやらうるさいな…」
あれだけホッホウ言ってればそりゃうるさいでしょう。
次郎「??」
起き出した次郎はふと外を見て驚きました。
次郎「おお!プレゼント!」
次郎「おおう!」
次郎の声を聞いて他の兄弟も目を覚まします。
四郎「…次郎兄者?何をやっているのだ?」
次郎「おお!四郎弟者!サンタが来てくれたぞ!」
四郎「な!何!?…おお!」
次郎は近くにあったプレゼントを耳元に当てて振っています。
ケーキとかだったらどうするつもりなんだろう。
四郎「おお。サンタさん!」
三郎「素晴らしい!素晴らしい!」
次郎「それにみんな見てみろ!大きなテーブルまで!」
一郎「おお!なんと豪勢な!」
…いや。それ、ビリヤード台なんだけどなぁ…。
兄弟は心ゆくまでプレゼントを楽しみました。
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・・
・・・
ちなみに中身はいつか紹介できるでしょう。
三郎「そうだ。兄者。このテーブルでお茶でも飲もう!」
一郎「うむ!それはいい!早速中に運び込もう」
次郎「心得た!」
一郎達は家の中に入ってプレゼントを見せ合って喜んでいます。
次郎はそんな姿を次兄としてほほえましく見ながら支度をしました。
んで。
着替えて戻ってきた次郎。ずるずると玄関までビリヤード台を運んできます。
重いビリヤード台を何とか工夫しつつ運びます。
…と、そこで動きが止まります。
次郎「……ううむ。」
次郎は何か悩んでいます。
次郎「ううむ…入りきらない。」
次郎は一人玄関で途方に暮れます。
まるで荒井注のカラオケボックス状態。
(って古い上にマイナーな話題を…)
次郎「ううむ。とりあえず…無かった事にしよう。」
次郎は元の位置までずるずるとビリヤード台を運ぶとプレゼントの見せ合いに参加しました。
そして翌朝。
四郎「ふーぬ。」
四郎ビリヤード台を見た後何か考えてます。
四郎「兄者。これはもしかしたらビリヤード台と呼ばれる物ではないか?」
一郎「ビ、ビリヤード!?」
四郎「うむ。昔どこかで見た気がする…。」
次郎「ふうむ。それは一体どんな物なのだ?」
四郎「うむ。この…」
と言ってビリヤード台の横にかかっていたキューを取り出します。
四郎「棒を使って…このボールを…」
今度はボールを台の上に置きます。
四郎「打って遊んでいた気がする。」
四郎は見たときの記憶を思い出しながらキューを操ります。
カツン。ボールはぶつかり合ってバラバラに散らばります。
三郎「ううむ!素晴らしい!」
一郎「これはどんなルールなのだ?」
四郎「…ううむ。そこまでは分からない。」
次郎「しかし何だか英国紳士の香りがするな!」
一郎「うむ!きっと紳士のたしなみだな!」
兄弟は早速適当に打ってみました。
三郎「ううむ!そのボールは私の!」
一郎「なんと!8点!」
次郎「おおおう!白い玉が穴に落ちたぞ!これで勝ちだな!」
それぞれ思い思いのルールでプレイしてます。
やがて…
一郎「ううむ。このゲームの真の勝利はどうしたらいいのだ?」
次郎「…」
三郎「…」
四郎「…」
みんな下を向いてしまいます。
やがて一郎が宣言します。
一郎「とりあえず…売ろう。」
またそれかい!
結局売ってしまいました。
サンタさんの好意はこうして現金に変えられてしまったのです。
さてさて、いくらで売れるか…
次郎「を!をををををう!」
四郎「$5000!!!」
一郎「なんと高額な!!!」
三郎「サンタさん!ありがとう!」
こうしてにわか成金になった兄弟。
今日も畑仕事に精を出します…
ですが今日はのんびりとしたペースです。
貯金がしっかりあるというのはこれほど心の平安をもたらすのでしょうか。
作者も見習わなければ。
四郎「大きくなれよ。」
ってそのレタス大きくなり過ぎ&成長早すぎ。
昨日一郎兄者がさりげなく撒いていたクスリが効いたのでしょうか。
何だか食べるの怖いですな。
そしてその日の午後。一休みしている次郎はお気に入りの雑誌を眺めています。
次郎「ふむ。今日のラッキーカラーはセクシャルな赤紫…」
次郎はぼんやりとページをめくっていましたが、ふと手を止めました。
そしてそのページをじっと見入ります。
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次郎「な!何!!!」
何を思ったのか猛然とダッシュして電話をかける次郎。
次郎「は、早くしなければ!!」
一体何が起きたのでしょうか?
続きはまた後日・・・。
と、思ったけどおまけ追加。
その頃外の畑では四郎と一郎がこんな事を話してました。
四郎「ふと気がついたのだが…兄者。父上の夢も魔法のランプも釘太郎も関係なく…サンタがいればよかったのではないか?」
一郎「それは言わない約束だぞ。四郎弟者。」
父上「ひどい言われ様だな…魅惑の美声を聞かせてやったのに…」
どうやら父上は歌を自慢したかっただけで
「花咲じいさん」をチョイスしたのはただの気まぐれのようです。
ではでは今度こそ次をお楽しみに