第一日 SATORI&ZEN

早速買い物に出かけた四郎。

しばらくして帰ってきました。

 

四郎「ただいま戻った。」

一郎「おお。四郎弟者。早かったな。」

 

とりあえずココで四郎の買ってきたテレビとバナナの皮を自宅に据え付けます。

 

 

ドン。

 

 

四郎「次郎兄者、どうだ。」

次郎「…少し古くさくないか?ジャパネットでももう少し良い物買えるだろう。」

四郎「兄者。あまり気にするな。気にしすぎるとはげるぞ。」

次郎「…もうはげてるがな。…まぁ少し見てみよう」

パチ…

次郎「をう!みのもんたが奥さんに喝を入れてる!」

四郎「すげい!みのもんたすげい!」

しばしみのもんたの説教に見入る二人。

 

四郎「あーひゃひゃひゃひゃひゃっ!すごい面白さだな!兄者!」

次郎「…爆笑する番組では無いと思うけどな…。」

そしてもう一つのアイテムバナナの皮。

 

 

一郎「四郎弟者。バナナの皮とやらはどこにある?」

そんな問いかけも聞けない程四郎はテレビに夢中です。

四郎「あーひゃひゃひゃ!みの!みの!怒ってるよ!」

一郎「四郎弟者…」

四郎「あひゃ!…あ、すまん。一郎兄者。外において置いたから使ってみて!」

一郎「う、うむ。」

テレビにかじりついたままの四郎をおいて一郎は外に出ます。

 

一郎「んーっとどこかな?…」

 

 

 

てくてくてく

 

 

 

 

つるっ!

一郎「おをぅ!」

一郎「おおぅ!」

どし・・・・

 

一郎「・・・・・」

しばらく一郎は呆然と天を仰ぎます。

 

一郎「こ!この滑るときのスリル!頭を打ったときに突き抜ける爽快感!そして…夢!」

一郎「素晴らしい!未来の明確なヴィジョンが目の前に!嗚呼!宇宙!」

一郎は一人覚醒します。そんな騒ぎを聞いた三郎もやってきました。

三郎「兄者…なにを?」

一郎「おお!三郎弟者!さぁ!こちらへ!!!」

三郎「う…うむ…」

 

 

すてーん・・・

 

 

 

三郎「をををををををををを!!!!!」

 

 

 

一郎「嗚呼!宇宙!宇宙が見える!」

三郎「兄者!素晴らしい!正しき智慧の目覚めを感じるぅ!!」

 

 

 

この騒ぎを聞きつけて次郎も…

すてーん…

 

次郎「うおおおおおおおお!」

 

 

 

一郎「さぁ!共に行こう!時間と空間を超越した世界へ!」

三郎「魂!魂!魂!魂!」

次郎「目覚める!細胞の一つ一つが笑っている!ああ!世界がこんなに美しいなんて!」

 

 

 

 

みのを堪能した四郎もやってきました。

 

彼本人もここまですごい物とは知らなかったらしく、しばし呆然とします。

三郎「おお!四郎弟者!さぁ!魂のうねりの中へっ!」

一郎「ケーキ!クランベリーソースのかかったおいしいケーキ!ああ!」

次郎「ハーハッハッハッハッハ!!!」

なんだかみんな壊れてます。四郎はおそるおそる参加します

四郎「う…うむむ。」

(なんだか非常にわいせつな絵だな)

 

 

すてーん

 

 

 

四郎「ふひょぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

四郎「ケーキケーキ!」

一郎「アヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!」

三郎「コサックコサック!」

次郎「ヒーーーホーーーーー!!!」

 

こうして彼らの午後はバナナの皮を使ったトリップ(こう書くと誤解受けそうだけど)で終わりました。

 

 

んで。

 

さんざん堪能した兄弟は夕飯の支度をします。

 

四郎「ふんふふんふんふーん♪」

 

 

がちゃ。

 

 

 

って支度してるそばからスナック菓子をつまむ三郎。

四郎「兄者。飯が待てないのか。」

三郎「うむ。すまん。少し小腹が…」

四郎「すぐ出来るから待っててくれ。」

三郎「分かった。では私はしばらく掃除をしていよう。」

 

 

 

感心な三郎が掃除をしてる間に、四郎の飯の支度ができました。

四郎「三郎兄者。飯の支度が出来たのでみんなを呼んでくれないか。」

三郎「心得た。」

 

次郎「お。夕飯だな。」

三郎「次郎兄者。兄者たちがくるまで待ったほうがいいのでは?」

次郎「ふむ。では待とう。」

と、待ってた所に三郎が帰ってきました。

三郎「一郎兄者はどこにもいないようだ。」

四郎「そうか。では先に食べてしまおう。」

次郎「うむ。それがよかろう。」

 

あまり情け深くないかもしれない兄弟たちは、兄を放っておいて夕飯をすませてしまいます。

 

次郎「ふう。食べた食べた。」

ってことで彼らは特にやる事もないようなので寝てしまいます。

 

 

 

歯を磨いて…

 

 

 

パジャマに着替えて…

 

 

…………ん?

 

 

何故寝るときだけ服を着る?

 

ま、その辺はやっぱり放って置きましょう。彼らのライフスタイルは彼らの物です。

こうして三兄弟は寝てしまいましたが、長兄一郎はいったいどこへ?

 

 

 

・・・

 

 

・・・・

 

 

・・・・・

 

 

 

 

 

一郎「アッヒャー!ウッヒャー!」

 

 

まだやってました。

 

気が付くと午前一時。お腹の空いた一郎はキッチンへ行きますが何もありません。

自分の飯の在処を聞くために一郎は四郎を起こします。

一郎「四郎弟者。私の夕飯は?」

四郎「…ん?兄者。食べてしまったよ。」

一郎「!!の!のぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

一郎は仕方なく空きっ腹を抱えてしくしく泣きながらベッドに入ります。

一郎「明日。明日になれば朝ご飯が…うう。」

(つうか彼もちゃんと服を着るのね。)

こうして彼らの第一日目は終わりました。

明日からは何が起きるのでしょうか…?

それは次回のお楽しみ。

 

 

・・・・って忘れてた。

次郎を燃やしかけた例の箱ですけど…。

 

 

 

 

 

 

こんな所に放置されたまま。

 

兄弟が気付く日は来るのでしょうか?

 

 

第一日 終


二日目にGO!
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