「荒磯に吼える午後七時」


君と別れて 一人佇む海岸

季節は秋になり 僕だけが取り残される

台風がやってきて 大きく波のうねる海岸に

誰かが忘れた かつらがひとつ。


流される遠い夏の思い出


海藻のように クラゲのように

漂うあのかつらは誰のもの?


荒磯に吼える午後七時

「君は僕の青春だった!!!!
・・・っていうかあのかつら誰の?」



(自己評価)別れた恋人と一緒に行った公園。数年ぶりに行ってみたら
建物が立っていたりして当時の雰囲気が全然ない。
心の奥底にすっと染みてくるかすかな喪失感。
こんな経験、あなたには有りませんか?
夏に出会い、そして別れていった恋人が、思い出を拾いにやって来る浜辺。
そこに漂うフルフェイス(トップだけのパーツじゃなくって、完全にかぶるタイプ)のかつら・・・。
夏の思い出は、もうそこでは拾えないと言う無情感を味わっていただけると嬉しいです。
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